がいこつさん

 かわいいがいこつさんが眠ろうとするのだが、なにかをし忘れた気がして眠れない。そこで、忘れたものを思い出そうとあちこち捜して歩く。
 がいこつはなにも着ないから、忘れているのは洗濯ではない――それもそうだな。がいこつが病気になるはずはないから病院でもない――それもそうだな。と次々に忘れものを捜して歩きまわり、ようやく寝る前の歯磨きを忘れていたことを思い出す。
 がいこつを無理に擬人化せず、そのまま描いているのだが、がいこつさんはうまく人間社会に溶け込んでいる。
 ――それもそうだな、という繰り返しが耳に残る。