はれときどきぶた

 三年生の則安は毎日、日記をつけている。ある日お母さんに盗み読みされたのを知って、でたらめな「あしたの日記」を書いてお母さんをおどろかそうと思いつく。
「トイレにへびがいた」とか「えんぴつをてんぷらにして食べた」と書いた次の日、そのとおりになってしまっても日記を読んだお母さんがわざとやっているのだと思い込んでいた。ところが「はれときどきぶた」と書いた翌日、本当にぶたが振ってきそうになったからさあ大変。
 この奇想天外な物語は、爆発的な売れゆきを示しているが、ぶたが降るという発送がユニークでおもしろい。矢玉四郎の漫画風の絵は、その太い線と大きな目で、物語をより暖かいものにしている。
 なおこの本の英語版が、"Fair, Then Partly Piggy"のタイトルで、同じく岩崎書店から出ている。

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