だから、ぼくは強いクマなんだ

 マルティンはもう少しで九歳になる少年。学校から帰ると、いつもインディアンごっこで遊んでいる。仲間達は本当のインディアンみたいな名前を持っていて、マルティンも「強いクマ」という勇敢なインディアン名を自分でつけたのだが、「チビ」としか呼んでもらえない。
 ところがある日、父親と二人きりで登った山で、悪天候に見まわれ、大けがをした父親を勇気を出して助けて以来、仲間達から「強いクマ」と呼ばれるようになった。
 山登りを通じての父と子の心の触れ合いが、素直なことばで書かれていて、読む人を暖かい気持ちにさせる。子どもはもちろん、父親にも読んでもらいたい一冊。

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