3びきのこぶた (美しい数学 (6))

 これは、誰もが知っている「三匹の子ぶた」ではない。ちょっと変わった数学の本である。おおかみのソクラテスは、奥さんのクサンチッペに食べさせるために、野原で遊んでいる三匹の子ぶたを捕まえようとする。が、はてさて、どうしたら五軒の家のどこかで眠っている三匹の子ぶたを捕まえることができるか?そこでソクラテスは、かえるのピタゴラスといっしょに考えるのだが、これがどうして、なかなか難しいのである。
 これは数学の順列組合せの問題なのだが、計算のスピードやテクニックが重視されている現在の学校教育で見失われている「なぜこうなるのか」という思考の過程を、安野光雅の楽しい絵と共に、分かりやすく説いている。

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