おにさんこちら てのなるほうへ

 この本にはほとんど文字がない。字のない絵本のページをくりながら、子どもはちゃんと物語を作ってゆく。
 オニになった小さい子が、誰もつかまえられずにベソをかいているのを見た鬼の子が、「おにさんこちら」とわざと飛び出していってつかまってやる、というストーリー。絵を見ながら子どもがつぶやくに違いない一言を、母親はそっと書きとめておくのもいいだろう。
 シリーズとして同じ作者の『もういいかい』『かげふみ』があり、いずれもほんのりと暖かい絵本である。

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