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1988年05月

 本棚を見ると、その人の人柄が分かる。子どもの本棚を見ると、その親の育て方が分かる。全集ばかりがきれいに並んでいるのは一見良い親風悪い親。子どもの本棚は、炊き込み御飯風が良い。  栄養価の高い食物ばかりでは胃袋が消化不良を起こすように、良いご本ばかり並べては心が消化不良を起こす。豆やごぼうが入ってこそ、子どもは噛みもし、味わいもする。ただし、豆御飯のはずが豆ばかりの御飯豆本棚にならぬよう。

しょうぼうじどうしゃじぷた

 ジープを改造した消防自動車のじぷたは、いつもみそっかす。いつもチビだとばかにされて、大きな火事は消しに行かせてもらえない。ところがある日、隣村の山小屋が火事になり、小さくて登る力の強いじぷたは大活躍。
 消防自動車は子ども達の人気者、自分と同じように小さくて大人達に何もやらせてもらえないじぷたを、子ども達は応援せずにはいられない。
 じぷたの憧れ、3台の大きな消防車、のっぽくん、ぱんぷくん、いちもくさんでさえ消せない山火事を未然に防いだじぷたの嬉しさが、子ども達の心に伝わる。

しょうぼうじどうしゃじぷた

なんでもぽい! (創作こども文庫 3)

 まりこはお母さんによく怒られる。おもちゃで遊んでも片づけないからだ。片づけるつもりでも、いつの間にか、それで遊んでしまう。
 今日もまりこは、いやいや後片付けをしていたが、なかなかきれいにならない。そこでおもちゃを窓から捨ててしまうことにした。すぐきれいにはなったが、これもお母さんに見つかり、また怒られてしまう。困ったまりこは、庭にぽっかり開いた穴を見つけてそこに、つぎつぎおもちゃを投げ入れる。意地悪なお兄ちゃんもポイ。ガミガミお母さんもついに消えてしまう。
 誰でも経験のある後片付けの煩わしさ。まりこの心の動きがていねいに描かれていて、ページを繰る手を速くさせる。

なんでもぽい! (創作こども文庫 3)

ふふふんへへへんぽん!-もっときっといいことある

 とてもかわいがられている犬のジェニーは、あまりの退屈さに旅に出て、いろいろなものに出合い、舞台にまで出ることになる。
 荒唐無稽な、それでいて妙に心ひかれるこの物語は、マザーグースのこの歌をもとにしている、と、日本語版のカバーに書かれている。
Higglety, Pigglety, Pop!
The dog has eaten the mop;
The pig's in a hurry,
The cat's in a flurry,
Higglety, Pigglety, Pop!
 海外の、特にアメリカの子ども達に好かれているセンダック、不思議な絵である。

ふふふんへへへんぽん!-もっときっといいことある

木に学べ―法隆寺・薬師寺の美

 話しかけるような文章の優しさと数々の写真で、案外読みやすい一冊。
 日本の歴史が、数々の木造建築を通して語られている。木の命と日本の文化が肌に感じられる。

木に学べ―法隆寺・薬師寺の美


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