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1987年12月

 サンタクロースの存在を信じていない子どもや大人がいる。それはそれで気の毒だと思うだけだが、困るのは、自分が信じていないのに子どもに信じ込ませようとする大人達である。  ある国に“サンタピア”ができた。おもちゃ工場まであって、サンタクロースに会えるのだという。幼児以外の子どもは、かえってサンタクロースは偽者だと思い込んでしまうに違いない。今月はサンタクロースが信じられる絵本をそろえた。

ふたつのいちご (日本傑作絵本シリーズ)

『ふたつのいちご』『サンタクロースとれいちゃん』『ズボンのクリスマス』の三冊がセットになっている。
 先の二冊は小さなれいちゃんの物語で、冬の森にいちごを捜しに行ってこうさぎに出会い、ハンカチを貸したお礼にいちごを二粒もらったり、プレゼントが待ちきれず森にサンタクロースを迎えに行ったりれいちゃんが優しい。
 三冊目の最後に出てくる、「クリスマスのおおさわぎ」という歌が楽しくて、楽譜もついているので思わず歌いたくなる。十センチ四方の小型絵本で、穏やかな色づかいや子どもの表情が読む人の心にほんのりと灯をともしてくれる。

ふたつのいちご (日本傑作絵本シリーズ)

クリスマスケーキをさあどうぞ (まついのりこクリスマスえほん)

『クリスマスケーキを さあどうぞ』『サンタにてがみがとどいたよ』『サンタといっしょにメリークリスマス』の三冊からなる小型絵本。
 クリスマスイブの前の晩に忙しいサンタのためにケーキを焼くお料理小人のクック。おりもの小人のスピンは、サンタのおつかい小人のために空を飛べるジュータンを織ってあげる。
 さて『サンタといっしょにメリークリスマス』に出てくる家作り小人のトントンは、どうやってサンタを助けるのでしょう。
 まついのりこの心暖まるお話と、かわいくていねいな絵が、クリスマスを楽しみにしている子ども達、そして大人達の心を優しさでいっぱいにしてくれる。サンタさん、今年も小人達に助けられて、元気で子ども達のところに来てください、と。

クリスマスケーキをさあどうぞ (まついのりこクリスマスえほん)

オートバイにのったサンタクロース (1983年) (日本の童話)

 クリスマスの三日前だというのにサンタクロースはぎっくり腰になってしまう。すると神様からの「ゆっくり お休み」という手紙を持った天使がオートバイに乗ってやってきて手伝ってくれると言う。
 昔気質のサンタには、若い天使のサングラスに革のジャンプスーツという格好からして気に入らないが、子ども達を待たせるわけにもゆかず、天使がオートバイでプレゼントを配って歩くことになる。
 ところがこの気の良い天使、実は去年の交通事故で死んだばかりで、残された弟はクリスマスが大嫌いになってしまっている。
 おかしい話なのに涙がこぼれる。サンタクロースがいてくれて、本当に良かった。

オートバイにのったサンタクロース (1983年) (日本の童話)

娘につたえる私の味

 子ども向きに書かれたものではないが、表現が平易で分かりやすい。お料理の好きな子(女の子にかぎらない)なら、読みながらひとりで作れる。
 おせち料理をどうぞ。

娘につたえる私の味


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