王様や船長やどろぼうに次々とかわいがられては死に、また生きて「一〇〇万回も死んだんだぜ」と言うのが自慢のねこが、とうとう野良ねこになる。このねこはどの飼い主も嫌いで、野良ねこになっても友達も作らず、好きなのは自分自身だけだった。
ところがある日、白いきれいなねこに出会い「一〇〇万回も死んだんだぜ」といつものように繰り返すのも忘れて「そばにいてもいいかい」と尋ねる。やがて白いねこはそのねこの子どもをたくさん産み、いつまでもいっしょに生きたいと願うのだが、ある日、白いねこは死んでしまう。一〇〇万回死んでも泣かなかったねこが一〇〇万回泣き暮らし、そして泣き止むとそのまま動かなくなり、もう二度と生き返らなかった、というお話。猫の表情がいい。
数学の本ではあるが、読み物としても楽しい。
楕円は円の兄弟である、といって、円すい形のシェードをつけたスタンドの光が描き出す図形から説明が始まる。お盆やお皿といった身近な形から、円という抽象的な形の概念へと進み、数式へと導かれる。
第二章でも、正方形から三角形、図形から数式へと話が展開するので、数学アレルギーの子どもも拒否反応を起こさないだろう。いつのまにか話は『論語』にも及び、数学が論理学の基となることも自然に学んでしまう。
内容はかなり高度だが中学二年程度までの数式、定理しか用いておらず、しかも説明が平易なので、小学校高学年の子どもでも十分理解できる。
文庫本四冊にわたる大長編SF小説。日本でも最近映画が封切られたが、この作品が書かれたのは一九六五年で、日本語訳が出てから十年以上たっている。
原作の味が損なわれるから映画を見る前に本を読んでおくべきなのだが、この作品に限っては、映画と原作の印象が非常に近いと言う人が多い。原作が長編であるだけに、本嫌いな子どもは、映画を見てからの方が本を読みやすいだろう。また本の好きな子は、映画になかったエピソードを見付けるのも楽しいだろう。
水が少なくなり、砂漠化が進む惑星を治めている王家の、魔法あり科学ありのSF大河ドラマで『砂丘の子供たち』など、続編も出ている。
七月は七夕祭りだが、夜空の美しいこの季節に牽牛、織女以外の星にも目を止めてほしい。この本にはロマンティックな神話と天文学の知識が楽しく同居している。
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