背中が半分白いうさぎのはんしろうが、泣いたり、笑ったり、怒ったりする三冊。自他共に認めるうさぎ狂の作者が、末っ子として可愛がっている実在のうさぎをモデルにしているだけあって、このチビうさぎへの愛情が文章に満ちあふれている。
噛みついたり、踏んづけたり、逃げだしたりと、傍若無人な子うさぎの愛らしさは、幼い読者の共感をさそうだろう。はり絵のやさしい味わいと相まって、心暖まる絵本である。
この本をどのような分類に入れればよいのか分からないが、絵本、と呼んでも差し支えないだろう。あるいは一コマ漫画とも言えるかもしれない。
絵を囲んでいるワクにうさぎが寄りかかり、その縦ワクが左に傾いたおかげで上のワクが外れてきつねの頭にガツン。うさぎを食べ損ねたきつねに「思ワク外れ」“A Harebreadth escape”と説明がついているが、読んで考えてから笑うのは大人。子どもは絵を見たとたんに笑い出す。
つまりこれは、絵本であり、漫画であり、ことば遊びであり、英語の本であり、日本語の本でもある。
ロアルド・ダールは大人向きの面白い短編を数多く書いているが、その慣れた筆致で、子どものためにこれを書いた。本好きな子どもは得てして短編を嫌う傾向にあるが、いずれエッセイの類も読むように、こんな楽しいものから読み慣れておくとよい。
冒頭の作品は“浦島太郎”の西洋版だが、スピード感もあり、彼ならではのミステリアスな結末である。“一休み”は、いろいろな立場の人が、さまざまな興味を持って読める作品だが、今日本で公開中の映画『グレムリン』の名は、四十年以上も前に彼の物語の中で創り出された言葉であることも、ここに書かれている。
祖母、母、娘と譲り継がれるひな人形には、それぞれの思いがこもる。
折り紙で折る紙びなでもよい。年ごとのひなまつりには、やはり飾って祝いたいものである。
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