国際児童文庫協会の小林悠紀子が子ども達に薦める630冊の本

月刊誌『海外子女教育』の連載「子どもの本棚」を集積したものです。他に、同誌に掲載された投稿、取材原稿、特集記事なども、挿入されています。「子どもの本棚」は、海外に住む日本の子ども達のために、特に注意して選ばれた児童書の推薦欄です。これから海外に赴任する方、海外の子どもに本を送る立場にある方に、読んでいだだけたらお役に立てると思います。

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お助け・三丁目が戦争です (日本の文学)

 表題になっている「三丁目が戦争です」は、シンスケ君達がいつも遊んでいる公園に、隣の住宅地の月ちゃん達がやってきて男の子を追い出してしまうところから始まる。なにしろ女の子は力もあるし、勉強もできる。とても強いから、月ちゃん達が来ると男の子達は皆、逃げてしまうのだ。でもシンスケ君は思う。「公園は皆のものだ。女の子だけのものじゃない。」そこでたったひとりで月ちゃんと対決しに行くのだが……。
 シンスケ君の目を通して語られるこのお話、楽しく読める愉快な一編なのだが、実は大人の身勝手さや、思いやりのなさなど、ささいなことがきっかけで、戦争が始まることもあるのだと、若い読者に訴えている。
 この本にはほかに小説、戯曲、エッセイが入っているが、この筒井康隆は少年向きの良い作品をたくさん書いている作家である。

お助け・三丁目が戦争です (日本の文学)

(ASIN: 4323008120)
筒井 康隆  ¥ 945
金の星社

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