国際児童文庫協会の小林悠紀子が子ども達に薦める630冊の本

月刊誌『海外子女教育』の連載「子どもの本棚」を集積したものです。他に、同誌に掲載された投稿、取材原稿、特集記事なども、挿入されています。「子どもの本棚」は、海外に住む日本の子ども達のために、特に注意して選ばれた児童書の推薦欄です。これから海外に赴任する方、海外の子どもに本を送る立場にある方に、読んでいだだけたらお役に立てると思います。

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かわいそうのこと (ぼのぼの絵本)

 ラッコのぼのは、ひとりで海を見ているうちに、海はこんなに広いのに世界に占める自分の割合が、あまりに小さくてかわいそうだ、と思い始める。泣きながら歩いてゆくと、カニもシマリスもぼのより小さい。みんなかわいそうだと泣いているとスナドリネコに出会い、「かわいそうだというのは好きだってことだろう」と言われてショックを受ける。結局、世界中みんなかわいそうなのだから、かわいそうじゃないのがかわいそうなのだ、と気づく。
 内容は哲学的だが、子どもにはただおもしろく、大人には心安らぐほのぼの絵本である。
 ただし表題でも分かるように、感覚的なことばの使い方をしているので、同じ著者の他の作品までは薦めない。

かわいそうのこと (ぼのぼの絵本)

(ASIN: 4884750276)
いがらし みきお  ¥ 612
竹書房

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