1987年09月

恐竜たち (絵巻えほん)
恐竜と言うと恐ろしいイメージで描かれるのが普通だが、ここには実に親しみやすい恐竜達が描かれている。
本当の恐竜は、一般に思われているような怪獣ではなく、草食でおとなしいものが多かったらしい。
化石からでは色彩が分からないため、従来はほとんどの恐竜が化石と同じ灰色で描かれていたが、この本では作者の科学的想像力によって色分け、模様付けがなされている。
地球の自然に合わせた、この楽しい彩りが子ども達を何億年も前の世界に誘い込み、怪獣にしかなかった子どもの興味を恐竜の歴史、地球の歴史、地質学への興味へと広げてくれることだろう。
別冊付録としてさらに詳しい「恐竜たちをたのしむために」が添えられている。
アフリカの子―少年時代の自伝的回想
「ある日、おまえがはなれていってしまうことは、わたしにはわかっていた。……今、目の前にチャンスがあるなら、それをつかみなさい」と父さんは言い、母さんはわあわあ泣いた。こうして部族社会を去りフランスへ留学した筆者には、人種差別や貧困という苦しみが待ち受けていた。
そんな生活の中で心の支えになったのが、ギニアでの少年時代の回想を書きつづることであった。
こうしてできあがったのが本書で、守り神の蛇、呪文(ドゥガ)、栄光の踊り、割礼など、マリンケ族の伝統的生活や風習が描かれているが、そこに生きる“アフリカの子”の思いは、遠い日本のこのそれになんと近いのだろう。アフリカの少年の憧れ、恐れ、恋が、タムタムの音のように読者の心に響いてくる。翻訳も美しい。
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L Enfant Noir漂流教室 (1) (角川文庫 (5985))
今、日本ではこれが映画化され、見ごたえのある子ども映画として話題になっている。
原作である劇画を通読してからと、この欄での紹介が遅れたが、映画を先に見るとこのSFの味わい、特に恐ろしさが半減するので、ぜひ本を先に読んで欲しい。
物語は、学校ごと異次元に放り出された八〇〇余名の小学生の、子ども同士の争い、飢餓との戦い、異生物との攻防などと、息もつかせないが、一番怖いのは、人間の本性をむき出しにした給食係のおじさんの存在である。
劇画(あまり勧めないが)と小説と映画と、それぞれ優れているとされるこの作品の、メディアによる違いを知るのもたいせつな勉強である。
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漂流教室 (2) (角川文庫 (6197))漂流教室 (3) (角川文庫 (6288))
漂流教室〈4〉邪教篇 (角川文庫)
漂流教室〈5 再生篇〉 (角川文庫)
漂流教室 [VHS]
漂流教室 (1) (小学館文庫)
漂流教室 (2) (小学館文庫)
漂流教室 (3) (小学館文庫)
漂流教室 (4) (小学館文庫)
漂流教室 (5) (小学館文庫)

