国際児童文庫協会の小林悠紀子が子ども達に薦める630冊の本

月刊誌『海外子女教育』の連載「子どもの本棚」を集積したものです。他に、同誌に掲載された投稿、取材原稿、特集記事なども、挿入されています。「子どもの本棚」は、海外に住む日本の子ども達のために、特に注意して選ばれた児童書の推薦欄です。これから海外に赴任する方、海外の子どもに本を送る立場にある方に、読んでいだだけたらお役に立てると思います。

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じろり じろり―どうしてけんかになるの?

 平和に暮らしていた白い象と黒い象がいつしかおのおのの群に分かれ、戦争を始める。戦いの嫌いな象はジャングルに隠れてしまい、そのほかの象は皆死に絶えてしまう。
 やがてジャングルから、隠れていた象の孫の灰色の象が出てきて平和な生活を始めるが、どうも近ごろその灰色の象達が、耳の大きな象と耳の小さな象に別れ、にらみ合うようになった……という話。
 海外では多くの人種が混じって暮らしているが、自国の文化をきちんと身に付けたうえで異文化を理解し、お互いの相違を認め合うのでなければ本当の平和とは言えない、と大人は理屈でこの本を読むが、子どもはマッキーの個性的な絵で感覚的に理解するだろう。
“どうしてけんかになるの?”という副題や“チガウッテスバラシイ!”と書かれている見返しの一行も見落とさずに読んでほしい。

じろり じろり―どうしてけんかになるの?

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