国際児童文庫協会の小林悠紀子が子ども達に薦める630冊の本

月刊誌『海外子女教育』の連載「子どもの本棚」を集積したものです。他に、同誌に掲載された投稿、取材原稿、特集記事なども、挿入されています。「子どもの本棚」は、海外に住む日本の子ども達のために、特に注意して選ばれた児童書の推薦欄です。これから海外に赴任する方、海外の子どもに本を送る立場にある方に、読んでいだだけたらお役に立てると思います。

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もりのへなそうる (福音館創作童話シリーズ)

 幼稚園に通っているてつたくんは、弟のみつやくんを連れて森に探検に行き、大きなたがもを見つける。翌日、また森に行くと、そのたまごから「へなそうる」という怪獣の赤ちゃんが生まれていて、ふたりは大喜び。ところが、へなそうるは、「ぼか、きのうのたがもじゃない」と言い張ってきかない。
 舌たらずのみつやくんと、お兄さんぶっているてつたくんと、まだ何も知らないへなそうるとの三者三様の言葉のやりとりと繰り返しとが、読者を知らず知らずのうちに、へなそうるの世界に誘い込んでしまう。
 背中にとげはあるけれど、さわってみるとゴムのように柔らかで、滑ると、おしりの下がすとすとっとするだけのかわいい怪獣へなそうると子どもとの触れ合いが、少しも不自然でない。読み終わるまでには、へなそうることばが移ってしまって、「ぼか、おにぎりまだ三つしか食べたことないな」などと言いたくなる。

もりのへなそうる (福音館創作童話シリーズ)

(ASIN: 4834002985)
わたなべ しげお  ¥ 1,365
福音館書店 / 在庫あり。

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